ミッチェルパターンは朝鮮戦争時には開発されていましたが、結局マトモに使われずシェルターテントとして、そしてヘルメットカバーとしてしか本格的に使われませんでした。
この生地の特徴としてはリバーシブル形式となっていて、表面が緑色のリーフ、裏面が茶色のクラウド(日本ではレオパルドパターンとも呼ばれてますけど)と状況に応じて色を使い分けられます。ただ実際はほぼリーフ側しか使われておらずクラウド側を使っている状況はちょっとだけしか見かけません。
リーフ側は見た目がキャベツっぽいので私はキャベツって呼んでたりします。キャベツに見えません?
ミッチェルパターン
リーフ側です。葉っぱを基調としたデザインになっています。この迷彩デザインは結構影響を与えたようで、一時期は韓国軍やタイ軍なども使っていました。今でもこの迷彩のM-65ジャケットなんかが作られて売ってますね… 言っちゃ悪いですがこの迷彩だと結構変な気持ち悪さがありますけど…w
実際全面採用されていたらミッチェルパターンの野戦服を着た米兵がベトナムでドンパチしていたかもしれません。
クラウドパターン
裏返してクラウド側です。こちら側にしていることはあまりありません。上陸時の砂浜をイメージした(コンバットマガジン2016年5月号別冊付録参照)らしいですが、枯れ木の多い時期にもマッチすると思います。これの野戦服は実際に当時作られていまして南ベトナムの警察組織が着用していたようです。迷彩での偽装効果というよりは威圧効果をメインにしていたようですが。
コントラクトスタンプ
コントラクトナンバーはクラウド側にスタンプされています。内容
COVER, HELMET CAMOUFLAGE
CONTRACT No. DSA 100 70 C 0822
F.S.N. 8415-261-5833
70年度発注品のようです。この頃にはERDLのヘルメットカバーも採用されていましたから並行して生産していたことになります。ミッチェルパターンのヘルメットカバーは80年代になっても使用されていましたから相当長寿ではないでしょうか。
使用例
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出典 アメリカ国立公文書記録管理局(National Archives and Records Administration) |
この作戦での隊員はほぼタンのヘルメットカバーを着用していますが、砂漠にも使える色合いからかクラウドパターンのヘルメットカバーも使用していたようです。
右下を見てください。なんと6Cのグランド・トループス・ヘルメット用ヘルメットカバーも使用されています。他に着用者を見ませんので極少し支給したのでしょう。
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出典 アメリカ国立公文書記録管理局(National Archives and Records Administration) |
ミッチェルパターンのカバーは陸軍、海兵隊双方で使用されました。
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出典 アメリカ国立公文書記録管理局(National Archives and Records Administration) トリミング加工済 |
陸軍での使用はざっと写真を見た感じではありませんでしたが、海兵隊?ではチラホラ使用されているのが確認できます。ただもしかしたら大半は海兵隊の写真ではなく海軍の写真かもしれないですね…
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